商標審決紹介2
1.審判番号:不服2010-8823
本願商標:「もちめん」
指定商品:「加工水産物」(第29類)、「穀物の加工品」(第30類)
2.原査定(審査官)の拒絶の理由の要点:
(1)本願商標の構成中『もち』の文字部分は、第30類の指定商品との関係において『米・粟・黍などで、粘り気が強く、ついて餅とすることのできる品種。』等を認識させる語であり、
(2)『めん』の文字部分は『粉を練ったものを細長く切った食品。うどん・そばなどの総称。』を表す語である。
(3)したがって、本願商標は全体として『米・粟・黍等を使用しためん』程の意味合いが容易に認識されるものである。
(4)そして、食品業界においては、『餅めん』と称された、めんの生地にもち米を練り込み、餅のような食感と粘りのあるめんが製造、販売されている。
(5)本願商標を第30類の指定商品中『もち米を使用しためん』に使用しても、単に、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないもの(商標法第3条第1項第3号)である。
(6)また、前記商品以外の『穀物の加工品』(つまり、『もち米を使用しためん』以外)に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるため、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3.審判官の判断:
(1)指定商品については、審判請求と同時に提出した手続補正書により、第29類「加工水産物」と補正された(審査において問題となっていた第30類の指定商品「穀物の加工品」を削除した)。
(2)上記補正された結果、原査定の拒絶の理由に係る商品である第30類「穀物の加工品」が削除されたため、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
4.コメント:
本事案のように、問題となっている指定商品を削除して拒絶理由を解消することは実務上よく行われています。
(弁理士 荒木哲朗)